新卒で臨床検査技師として働いている人の中には、悩みや不安を感じている人もいると思います。そこでこの記事では「臨床検査技師1年目の乗り切り方」と「よくある悩み」について書いていきます。
僕が検査技師として病院で勤務している中で感じたことも踏まえて書いていくので、参考にしてみてください。
1年目の新人によくある悩み・不安
1年目の検査技師として働く中で悩みを感じることはたくさんあります。その中でも、多くの人の悩みの種になりそうなことをいくつかピックアップします。
・採血が上手くできない
・日当直業務がきちんとできるか
・職場の人間関係
・仕事でミスした時どうしよう
これら4つは僕の周りでも悩んでいる人が多かったことです。
採血は経験を積むのが一番

検査技師として働く場合、採血は避けては通れない業務の一つです。病院で勤務するなら必須の仕事ともいえます。
採血は患者さんの血管によっては難易度がとても高くなるのが大変なところです。患者さんによっては、ベテランの技師でも失敗することもよくあります。
そのため「最初のうちは失敗しても仕方ない」と割り切ることも大事です。その上で、ちょっとずつコツを掴んでいくしかないと思います。経験を積むうちに「この血管は動きやすいから、しっかり固定しよう」「今日は冷えているから少し採血部位を温めよう」というように、いろいろなパターンを身につけられます。
採血経験が長い人にもアドバイスを聞きましたが、やはり数をこなすことが大事だそうです。採血業務は慣れていないと失敗することも多いですが、焦らずたくさん経験を積むことが大事です。
夜勤・日当直業務も慣れが必要

病院では日当直業務(夜勤)のあるところが多いです。
病院によって日当直の体制は様々です。一人で行う施設もあれば、二人体制だったり輸血専門の人がいたりします。
日当直業務で難しいのは、普段行わない業務をやらなければいけないということ。特に普段は生理機能検査や病理検査を行っている人だと、日当直の時だけ検体を扱わなければいけません。このような場合、まだ入職して数年だと何かイレギュラーなことが起きた時の対応に困りがちです。
ただ、この点に関しても日当直をたくさん経験していくことが大事だと思います。いろいろな事象を経験することで、その後の日当直業務の参考になるのは間違いないです。失敗することもあると思いますが、それも一つの教訓になります。
また、分からないことは早いうちに積極的に聞いておくことも重要です。1、2年目のうちはまだ新人ポジションなので質問しやすいです。その間に出来るだけ疑問点をなくしておくと、不安も少なくなりますよ。
職場の人間関係は割り切ることも必要
職場の人間関係は入ってみないと分からないことが多いです。
活気があってコミュニケーションの取りやすい職場もあれば、ギスギスした雰囲気の職場もあります。また、一見雰囲気良さそうな職場でも、自分と性格の合わない人が多い場合もあり、居心地が悪く感じることもあります。
学生の頃とは違って、職場の人間関係は付き合う人を自分で選ぶことが難しいです。気の合わない人とも部署が同じなら一緒に仕事をしなければいけません。
そのため、あまり考えすぎずに「仕事上の付き合い」と割り切って接することも必要だと思います。業務が円滑に進むよう最低限のコミュニケーションはとれるようにし、それ以上の付き合いはできる範囲で行うという考え方でも良いと思います。
世の中には様々な人がいます。コミュニケーションに長けている人なら全員と仲良くなれるかもしれませんが、皆ができることではないです。合わない人とは程よい距離感で接することも必要です。
ただ、自分から壁を作らないようにしましょう。挨拶や報連相など基本的なコミュニケーションは必ず行うことが大事です。
仕事でミスをしたら素直に謝る

一年目は仕事に慣れていないのでミスをすることが多いです。機械を壊したり、検体の扱いを間違えたり、いろいろなミスをします。
ミスをしたら素直に謝りましょう。そして、そのミスを教訓にしましょう。
一年目は覚えることが多いので、全てを一回で完璧にするのは難しいです。ミスをして覚えることもあります。大事なのはミスを無駄にせず、教訓として活かすことだと思います。
「バレなければいいや」とミスを隠したり、言い訳したりするのはお勧めしません。そのミスがきっかけとなって大事になることも多いですし、何より信頼されなくなります。
ミスをした時に謝ることができることも大事なスキルだと思います。
頑張りすぎないことが大事
一年目だと覚えることも多く、毎日大変だと感じることもあります。
もちろん頑張ることも必要です。ただ、頑張りすぎないように自分でブレーキをかけることも大事です。「仕事が大変で疲れたな」と思ったら趣味などの息抜きを積極的に取り入れることもおすすめです。
また、「これ以上頑張ったら寝込みそう」「仕事が憂鬱だな」と感じることが増えたら、思い切って仕事を休むこともありだと思います。
一番大事なのは仕事ではなく自分自身の身体です。頑張りすぎて自分が壊れないように、自分自身でブレーキをかけられるように意識して生活することが大切です。仕事よりも自分自身の健康を第一に考えるようにしましょう。
一年目は食事・睡眠をしっかりとる
一年目は悩みやストレスも溜まりやすいです。その悩みを溜め込みすぎず、家族や友達などに吐き出せると気持ちも楽になります。もしそういった相手がいないなら、趣味に没頭したり体を動かしたりしてストレス発散するのもおすすめです。

また、食事・睡眠をしっかりとることも大事です。
食生活が乱れたり睡眠不足だと仕事のパフォーマンスも下がり、メンタルもネガティブになりがちです。負の悪循環になってしまいます。
食事・睡眠は生活の基本ですが、一番大事な要素です。仕事が忙しくても食事・睡眠だけはしっかりとるように意識しましょう。
まとめ
働き始めて一年目は、環境も変わり覚えることも多く大変だと思います。特に臨床検査技師の仕事は神経を使うことも多いです。
ただ、たくさん経験していけば自然と慣れていきます。最初は大変ですが、慣れるまでには一年はかかる長期戦だと思って心にゆとりを持つことが必要だと思います。
また、悩みなどからストレスも溜まりがちです。頑張りすぎて疲れてしまうこともあります。そういった時に早めに対処できるようになることも必要なスキルです。
趣味などで息抜きをしつつ、どうしても疲れてしまったら仕事を休むなどして、自分自身を第一に考えることが重要だと思います。
仕事は責任感を持って行うことが大事です。しかし、仕事を頑張りすぎて自分自身の体調を崩してしまっては本末転倒です。頑張りすぎず適度に休息をとって、仕事と上手く付き合っていくことも大事ですよ。